2010年5月13日木曜日

消えた入院特約

ある日、ガン保険にご加入のお客様から電話があった。「私のガン保険は大丈夫?ちゃんと出るよね?」一瞬、意味が分からず言葉が出ない。「ちゃんと保険があるかどうか見てくれないか?」返事がすぐ返ってこないのでたたみかけるお客様。

「もちろんあります。ちゃんと出ますよ。何か病院で言われたんですか?」やっと返事が出来てほっとしたが、お客様の話は予想と違っていた。

「じつは○○保険に加入していたんだけれど、入院特約が消えていてね。何もらえなかったんだよ。入院特約がないって言うんだ。若いころからずっと掛け金払ってきたのに・・訴えてやりたいよ。」

いろいろ聞いてみると、長い間○○保険の△△さんにまかせっきりで、保障の内容を確認していなかったというのだ。ある時、満期更新で掛け金が高くなるというから、同じ金額くらいになるように内容を変更してほしいと依頼して、その後どのような内容に変更されたのか見ていなかったようなのだ。

△△担当者は掛け金を下げる為に入院特約をすべてはずしていたらしい。またなぜそんなことをしたのか?じつは日本の保険会社は保険金額で担当者の報酬金額を決めている。だから死亡保障の金額を下げたくなかったのだ。入院特約を外しても自分の収入にはあまり響かない。お客様の保障より自分のふところ具合を優先した結果だった。

もちろんこのお客様はさんざん○○保険に苦情を言って、なんとかならないか持ちかけたらしい。だが、更新時の申込書にお客様は署名捺印されている。これは契約なのだ。確認しなかったお客様にも落ち度があった。

担当者はもちろん支社長もおわびに来たが、内容は変わらずお客様は入院保障を失った。そのお客様、糖尿病の診断を受けて初めて自分の保険証券をまじまじと見たらしい。

今は持病があっても入れる医療保険がなくはない。だが保障内容にはいろいろ制限があり、掛け金も高い。勉強代はあまりに高くついたと言わざるを得ない。

0 件のコメント:

コメントを投稿