長野の佐久総合病院の研究でも次のように指摘されている。 「村では多少認知症が始まっていても、ずっと生活の環境が変わらないため普通に暮らせているお年寄りが多い。認知症と認識されないで『歳だ』くらいで暮らせている。あるいは多少のことならば周囲が支えてくれるため、生活上不都合はない。このレベルの方が病院という異なった環境に入ると、環境変化が大きいこともあり、一気にせん妄などの認知症が目立つ」(佐久総合病院刊「農村医療の原点V」) これは「ロゼト効果」と同じことではないか・・・。
「ロゼトとは1882 年に1,600 人ほどのイタリア移民によって形成されたペンシルバニア州のコミュニテイです。その地域における1935 ~85 年までの50 年間の地域コホートスタデイから、そこの人々は他の地域より低い収入と教育歴で、そのうえ飽和脂肪酸の割合の高い食生活にもかかわらず虚血性心疾患の死亡率は約半分でした。その理由として考えられることは、この地域社会は移民特有の連帯感が尊ばれていたのと、格差を見せつけない規範意識があったことです。」(沖縄医報VOL.46)
長寿には田舎の老人たちのような人間関係が有効なのでしょう。ただ周りが老人だらけで、50代半ばになっても若もんと言われる私にとっては複雑です。田舎の濃厚な人間関係は、かなりうっとうしいです。私が老人と言われるようになったら、利便のよい都市部で暮らしたいと思っているのに・・・。 もっとも要は支え合う人間関係であって、田舎暮らしではありません。老後をいかに生きるるかという時に、人間関係は特に重要ということだと思います。
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